どうもプロサラです。
以前のエントリでEBITDAについて説明しました。EBITDAはどの業界に投資が集中していているのかを知る指標にもなります。転職で業界を変えたいと思っている方、この指標に注目してみてもいいかもしれません。
EBITDAとは
もう一度おさらいしますが、EBITDAとは営業利益に減価償却費を加えたものです。企業の本業での収益力を示す指標になります。減価償却費は費用として計上されますが、キャッシュは出ていっていません。
設備投資の大きな会社によっては減価償却費が大きく、赤字となる場合もあります。このような影響を排除して設備投資から得られた本当の利益が順調に推移しているかどうかの指標になります。要するに収益性の指標といっていいでしょう。
業界ごとのEBITDAマルチプルを見てみると
EBITDAマルチプルは投資評価をする一つの指標となる倍率をいいます。これはM&AがEBITDAの何倍で買収成立しているのかを探るアプローチになります。業界によってこのEBITDAマルチプルの数値は異なってきます。
例えばKPMGでは業界セクター別のEV (Enterprise Value: 企業価値)/EBITDAマルチプルのトレンドをグラフ化しています。
2018年6月現在のデータによると一番高いのが医薬・ヘルスケア業界の15.4倍です。次いで消費財・小売業の12.5倍、IT・インターネット業界が10.5倍となります。一番低いのがエナジー・公益事業・通信で7.1倍となっています。
将来有望な業界はヘルスケア、IT・インターネット業界
ヘルスケア業界は今後も買収が見込める業界です。安定的な成長が見込める業界なため、各社が自社の成長戦略にM&Aを位置づけています。
一方で消費財や小売業界のEBITDAマルチプルの値が大きくなっています。こちらはどちらかというと業界再編に伴うM&Aが盛んに行われていることがわかります。なぜなら日本国内のマーケットは人口減少によりシュリンクしていくからです。
このまま競争を続けてもパイが減っていくので頑張っても生き残れない可能性が高いのです。そこで売り手側としては生き残りをかけて自社を買ってもらう、買い手側としても生き残りをかけてシェア拡大を行うためのM&Aを行うのです。
IT・インターネット業界が次いでEBITDAマルチプルの値が大きくなっていますが、これはヘルスケア業界と同様、マーケット自体が成長していくことが考えられるので成長のためのM&Aと捉えていいでしょう。
転職するならヘルスケアかIT・インターネット業界
以上から、もしキャリアチェンジするならば、ヘルスケア業界もしくはIT・インターネット業界がよいのではないでしょうか?
どちらの業界も成長が見込める業界です。さらにプロサラの個人的な見解では、日本企業の強みは製造業にあると思っています。
医療機器業界は日本の強みである製造業と伸び白のある医療ということでシナジーが産みやすい業界ではないかと考えます。日本のメーカーが医療機器業界に参入しているのは頷ける戦略であると言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
EBITDAの考え方からどの業界が有望か見てみました。ヘルスケアやIT・インターネット業界が成長戦略としてのM&Aが活発に行われていることから有望でしょう。個人的には日本企業の強みである製造業とマーケットが拡大傾向にある医療を掛け合わせた医療機器業界が日本企業にとっては有望な業界であると考えます。
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