2019年最新インド事情 インドでのビジネス展開part3

雑記

どうもプロサラです。

 

インドへのビジネス展開について3回目です。今回はビジネスリスクに焦点を絞っています。日本企業がインドへ進出する際に注意すべきは2点。

 

現地企業を買収した場合、経営者による汚職と従業員による不正がよく起こっている。また、贈賄についても法改正が2018年に行われており注意が必要です。以下にインドビジネスのまとめと現状についてまとめています。

 

インド市場のマクロ環境

インドは人件費の安さと日本との良好な外交関係から生産拠点として魅力的。また、人口の多さや経済成長からマーケットとしても有望。さらには、地政学的重要性および高い研究開発力(ハードウェアに強い日本企業との相互補完性)からグローバル事業の基盤としても魅力的。

 

  • インドは地政学的重要性がある。グローバル海上貿易の中心地は2030年までに太平洋地域からインド洋地域に移行することが予想されている。

 

  • 中国による「一帯一路」の途上に位置し、特に中国によるインド洋進出戦略は「真珠の首飾り」と呼ばれている。

 

  • インドは対中東およびアフリカ地域輸出の玄関口として位置づけられている。

 

  • 日本企業のアフリカ進出で連携先となりうる第三国として、フランスについでインドが上げられている(言語や文化面から優位性)

 

  • 中国の8分の1程度の拠点数だが成長率は20%とダントツ。中国は1%。

 

  • 物流インフラ整備が進んでいる(鉄道、港、新幹線、空港)

 

  • インドはオフショア先として有望。中国の人件費に比べてインドは低い。シェアードサービスなどの拠点。

 

  • 米国企業はインドに研究開発拠点を置いている、75%(医療機器含む)。日本は3%にすぎない。

 

  • インドを開発拠点としてグローバルへ製品展開している(新興国向けではない)

 

現地視点で見たインド市場

  • 外資系企業へ身売りするインド企業が増えている

 

  • インド進出企業の6割が黒字(インドビジネスにおいて)、設立から7、8年で黒字化する傾向にある。

 

  • インド法制の難しさ
    • 日本の場合は法律制定から施行まで準備時間がある
    • インドの場合は法案が通ってから施行までタイムラグがない
    • 法律そのものが幹でしかなく枝葉にあたるものがない→罰則が規定されているもののどうやって対応するかの表記がない(日系企業はここで頭を悩ませる)

 

  • インドにおける不正
    • インドで活動する約8割の企業が不正発覚数が増加していると感じている
    • 95%の企業が何かしらの不正があったと応えている(インド進出済の日系企業)
    • 不正が起きうる土壌があることを前提として理解しておく(重要)
    • 不正のうちの77%が外部と結託して行われている→外部との付き合いについても検討しなければならない
    • 会社の内情をわかっていない若い人、勤続年数の少ない人間によって不正が行われている
    • サティアム社(2008年に発覚し大きく報道された)のケース。CEOはじめCxOにより架空口座、インサイダー取引、業務上横領を行った。監査法人の会計士2名も逮捕。監査法人も罰則を受けた。→これ以降、コーポレートガバナンス要求の変遷があった。
    • 2018年7月に贈収賄法の改定があり、公務員への賄賂行為に対して厳しい姿勢をとることに

 

  • 子会社ガバナンスに対する言い分
    • 現地子会社のMDは生産もしくは営業はわかるけど経営はわかっていない
    • 本社の管理部門は「子会社は事業部主管だから明確な指示は出し難い
    • 日本本社、現地子会社、統括会社ともにガバナンスに対する課題と問題意識はもっているが誰が主体となって解決していくのか明確でない

 

  • ケーススタディ
    1. インド人経営層による不正
      • バックグラウンドチェック→履歴書が正しいのかどうか、全て確認する作業(妻や親の名前も確認する)
      • インドでは当たり前のプラクティス(専門の業者がたくさん存在する)なので経営陣の任命に際してはバックグランドチェックは必ず行う
      • 2、3年で交代する現地の日本人MDに現地子会社が対応できているか
      • インドではマネージャーになるには学歴が重要。足りなければ会社がボーナスの代わりに教育の機会を与えるなどするのが当たり前。
    2. 従業員によるグループでの不正
      • 実態のオペレーションを古参社員にまかせっきりになっていた事
      • 従業員によりベンダーを架空に設定される不正が多い
      • MCAが運営するウェブサイトがあり、誰でもどこの国からでもそのベンダーがちゃんと登記されているかどうかわかる。100ルピー払うとその会社の財務諸表をDL可能。ペーパーカンパニーであれば、収益額と取引額が同額であった場合はかなり怪しい
      • 会社の役員が社員の家族である可能性があるのでチェックする
    3. 当局への賄賂の提供
      • 買収前の小さな会社であったこと、インドの商習慣から当局への賄賂は当たり前であったが、マルチナショナルカンパニーになったことによって問題が発覚。
      • 他社やこれまでもやっている、インド駐在員は見てみぬふりをするケースがある
      • 本社として現地法人へ賄賂が会った場合の相談窓口を作るなどの工夫が必要
      • 2018年に腐敗防止法が改正
        • 賄賂行為の厳罰化
        • 受けた側だけでなく、提供した側にも罰則
        • 十分な事前施策を行っていれば抗弁が有効化される→「十分な事前施策」が具体的に何なのかはまだ明確になっていない(近日中にわかる予定)

 

  • 日系企業の不正発生の要因は4つ
    • 制度上の問題
    • 運用上の問題
    • 人の問題
    • ITシステムの問題

 

※「インド人」という人のせいにするのではなく、これら4つについて会社として内省する必要がある。問題があれば改善していく

全体まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

インドでのビジネス展開にあたり、人口増加や経済成長に加えてアフリカ進出の際には地政学的にも重要な拠点になります。さらに70%以上のインド進出した日系企業で不正が行われていることも注意がしなければならないポイントです。

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